恋は占い師をもをまどわす
「ごめん遅くなって」

声の主は、平然と私の隣に居る。
私の視線は、二人からそらす事が出来なくて、隣に居る人を見ることはない。

「俊哉と神崎さんか…」

よっぽど、食い入る様に見ていたのだろうか…

「好きなんでしょ…俊哉の事」

この人物は顔に似合わず、ズケズケとものを言う。
だったら、なんだと言うのだ!
ほっといて欲しいのに…

「俺、緑川の事見てきてたからわかるよ…」

「はぁ?」

何を言うのかと思えば、そんな恥ずかしいことシャーシャーと…

「何でこっち見てくれないの?」

そこで、自分がずーっと二人を見ていたんだと気づかされる。
言い換えれば、俺を見ろと?言うことなのでしょうか?
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