ロマンティシズム
 その呼びかけにも沈黙が返るだけ。

なんで。
電波の関係だとか? 


 と。
そこで、雪野の顔に影が差した。

真横に現われた、何者かが――


「その一番右ので」


「え、ちょっ、先生?!」

 声が。
ホンモノだった。

「お連れ様ですか?」

 オネエサンも驚いた目をして確認。

それはそうだ。
突然過ぎる。

「えぇ。ご迷惑をおかけしたようで」

「とんでもないです。では、ショコラですね。お待ちください」
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