ロマンティシズム
「えぇー?」

 詰め寄る雪野から目を逸らし、日向は横目で日和を見た。

姉はそれを受け、滑舌も良く。

「おもしろいからに決まってんじゃん」


「ひどいと思う、ひどいでしょ、二人とも。私がどれだけ失意のどん底だったか知ってるくせに、ひどすぎるー」

「そのどん底から、サプラーイズ、てとこで。跳ね上がったでしょう? 天空まで」

「そだよ、雪ちゃん。驚きは突然が嬉しいんだからさ」

「驚いた。驚きましたよ。いろんな意味で! もうあんたたちの友情なんて、今後一切期待しないーっ。バカーっ」
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