ロマンティシズム
「あ、小学生だ」

「うん、小学生だ」

「もおおっ。いいもんっ、小学生だって」

「いや、ダメでしょ。二十歳過ぎたら」

「小学校出た時点でダメだよね」


「あれぇ。先生、参加するって本当なんだー?」

 高い声が、ぶつかった。

バカな二人はどうでもいい、むむ、と雪野は目を走らせる。

こんなとこで無駄な戦いをしている場合ではなかったかもしれない。

部屋の中央では、お料理類セッティング班の二年生女子群が、輝く笑顔で瀬戸を迎えている。
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