ロマンティシズム
「あー、雪野。久しぶり。お酒作りに来たん?」

「オレ、ビール! 冷えまくりのやつ。まだ冷蔵庫に残ってるっしょ」

 そんな二人は完全に無視。

雪野は瀬戸の正面の空席に座った。

「先生、ワインをお注ぎ致します。先生がお買いになったワインを私、これまで死守して参りました」

「無視か」

「無視だよ」
< 66 / 77 >

この作品をシェア

pagetop