死神に誘われて
1、始まりと指令
1匹のクロアゲハが、空目掛けて飛んでいく。ゆらりとクロアゲハの姿は歪んでいって、消えていった。
「……大丈夫だよ。天国は、怖いところじゃないから」
すべてが真っ黒で鍔に青い炎をまとった刀を、肩に担いで僕は空に向かって手を伸ばす。
「ノーチェ、何してんの?」
声をかけられて、僕は声のした方を向いた。白いフードの付いた黒いローブを羽織った、黒髪に水色目の男の子が立ってる。
「……ルク?ただクロアゲハを見守っていただけだけど……」
中空に浮いてたルクは、ストンと地面に着地した。
「……あぁ、なるほどね」
「……無事に天国に着いたかな?」
「着いたでしょ。消えていくまで何も無かったでしょ?」
そう言って、ルクは空を見上げる。ルクの言葉に、僕は「そうだね」と返した。
僕とルクは、普通の人間じゃない。死神なんだ。僕が手に持っているこの刀で悪霊や霊を斬って、天国へと導く仕事をしている。
霊を斬ったとき、霊はクロアゲハと姿を変えて、天国へと飛んでくんだよね。それを見守ったり、悪霊を退治したりしてるよ。
1羽のカラスが僕の目の前に現れて、腕を出すと、カラスは僕の腕に止まった。
「……指令か?」
このカラスは僕ら死神に、指令や伝言を伝えに来たり、天国へと案内してくれるんだ。そのカラスは、1人1匹ずつ分け与えられて、使い魔としての役割を果たしてくれる。
「……大丈夫だよ。天国は、怖いところじゃないから」
すべてが真っ黒で鍔に青い炎をまとった刀を、肩に担いで僕は空に向かって手を伸ばす。
「ノーチェ、何してんの?」
声をかけられて、僕は声のした方を向いた。白いフードの付いた黒いローブを羽織った、黒髪に水色目の男の子が立ってる。
「……ルク?ただクロアゲハを見守っていただけだけど……」
中空に浮いてたルクは、ストンと地面に着地した。
「……あぁ、なるほどね」
「……無事に天国に着いたかな?」
「着いたでしょ。消えていくまで何も無かったでしょ?」
そう言って、ルクは空を見上げる。ルクの言葉に、僕は「そうだね」と返した。
僕とルクは、普通の人間じゃない。死神なんだ。僕が手に持っているこの刀で悪霊や霊を斬って、天国へと導く仕事をしている。
霊を斬ったとき、霊はクロアゲハと姿を変えて、天国へと飛んでくんだよね。それを見守ったり、悪霊を退治したりしてるよ。
1羽のカラスが僕の目の前に現れて、腕を出すと、カラスは僕の腕に止まった。
「……指令か?」
このカラスは僕ら死神に、指令や伝言を伝えに来たり、天国へと案内してくれるんだ。そのカラスは、1人1匹ずつ分け与えられて、使い魔としての役割を果たしてくれる。