君がいたから 陽翔、結菜side
「結菜、ご飯食べた? 」
「ごめんなさい…食べられなかった… 」
笑顔を崩さないまま優しく問いかけてくれる陽翔…
怒ってなんていないのはわかったけど、
心配ばかりさせて申し訳なくなって謝ってしまう。
「そっか… 」
ポツリと言って、眉を少し下げる陽翔…
ごめんね。陽翔、私が弱いから…
弱いから自分のこともできないの…
こんな私放っておいてよ…
「そんなことより結愛大丈夫だった?
今日も辛そうだったでしょ? 」
「結愛は…今日喘息の発作を起こして、
意識を失った… 」
シワを寄せ、明らかに辛そうな陽翔の顔…
もしも、私が結愛をずっと見ていたら、意識を失うなんてことなかったよね…
私が、強いお母さんだったら、
結愛を助けてあげられたはず…
こんな時に泣いたらダメ…
泣く資格なんてないんだから…
濡れてしまった目をゴシゴシ擦すって
陽翔の目をしっかり見る。