君がいたから 陽翔、結菜side
陽翔side
陽翔side
今日は忙しかったな…
大晦日だから、近くの小さい病院が閉まっていて、外来が特に混んでいた。
夜、9時過ぎになり
ようやく仕事が終わった。
スマホに結菜から連絡とかは入ってなかったけど、
結愛の担当看護師さんが夜の7時ごろ結菜のことを見たって言うから、
多分病室にいる。
きっと、お昼も夜も何も食べていないだろうから、病院内の売店でおにぎりやサンドイッチを買ってから病室まで向かった。
ーコンコン
ノックをしてなるべく静かにドアを開けると
床の上に横になっている結菜の姿。
一瞬、倒れているのかと焦ったけれど
穏やかな表情だから、眠っている。
無菌室はこまめに消毒しているからそんなに汚くはないけど、
こんなところで眠っていたら寒くて風邪引いちゃう…
そっと近づき、俺の方に抱きよせて包み込んだ。