君がいたから 陽翔、結菜side

蓮先生の服が少し濡れていて、
寒そうだったから、やかんにあった温かいお茶を出す。


「何もないですが、どうぞ 」


「ありがとうございます

結愛ちゃんなんですが……… 」


蓮先生はお茶に口をつける前に話し始める。


「今日、病院にきて採血をしたところ、白血病の可能性が高いととうことがわかりました。

それで、結愛ちゃんにそのことを話したら、
パニックになってしまって病院から飛び出してしまいました。
俺がいたのにこんなことになってすみません」


白血病………その言葉だけでも胸が鋭いものです突き刺されるような衝撃なのに、今どこにいるかわからないなんて………


それに外はザーザー冷たい雨が降っている。
結愛は今日傘を持っていかなかったし、

もし朝のような体調でこの雨に打たれてたら本当に死んじゃうかもしれない…

目に涙が溜まっていく。


でも、蓮先生いるから泣いたらダメ。
仕事忙しいのに結愛のことを心配してくれて家まできてくれているんだから…

指で目を擦りながら蓮先生の顔を見る。



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