君がいたから 陽翔、結菜side
病気
陽翔side
結愛、大丈夫かな?
担当患者の回診が終わり、
夜の静かな廊下を歩いているとそんな心配をしてしまう。
結愛が入院したということだけは看護師に聞いた。
テスト勉強で体調崩しただけなら、まだ良いけど
何か重い病気だったら…
さっき、蓮に結愛の病室に呼ばれたから、そこに向かう。
「陽翔先生、呼び出してすみません 」
蓮は結愛の手を握っていたけど
俺を見ると顔色を変える。
深刻な表情をした蓮…
こんな顔の蓮、今まで見たことがない…
慌てて蓮のそばに駆け寄る。
「蓮、何かあったのか ? 」
「結愛ちゃんのことで、話があるんですが今、大丈夫ですか? 」
「大丈夫だけど、結愛は………? 」
そんな顔して、結愛がどうしたんだよ?
結愛の方に視線をうつす。
熱で真っ赤な顔をした結愛は何度も見たことあるけど、
今回はいつもとは違う。
直感でそう思って、全身にひ汗が伝う。