君がいたから 陽翔、結菜side

「勝手なことして、本当にすみませんでした………」


結愛がパニックになって病院を飛び出したこと、
それで、蓮が家まで迎えに行ったことなどをすべて聞いた。


深々と頭を下げる蓮…
でも、謝らなくて良い。そこまで結愛のためにしてくれているのに…

むしろこっちが謝りたいくらい。


白血病かもなんて…急に言われた結愛の気持ちはわかるから、結愛は悪くないけど、

蓮の仕事は増やしちゃったし…


「蓮、仕事忙しかったのに
結愛のためにごめんな。それから本当にありがとう 」


遠慮がちに蓮の肩を叩く。
すると、まだなにか言いたいような顔で俺をジッーと見てくる。

真剣なまなざしで、
とても大事なことということはわかった。

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