君がいたから 陽翔、結菜side
はや歩きをして駐車場まで行き、車を走らせる。
車を動かし、屋根のないところまで出ると、
ぽつりぽつりとみぞれがフロントガラスに当たる。
さっきまでは雨だったのに、
夜の寒さで雪が混ざってしまったみたい…
車の中ははだんだんと、暖房により温まってくるけど、
外の寒さがうかがえる。
この寒さストーブをつけていなかったら
指先だけでなく、全身冷え切っているだろう。
ますます、結菜が心配になってきた。
もしショックで、暖房すらつける気力が無かったら…
なんて考えると、少しでも早く帰ってあげないと…思い
安全に気をつけながらも
なるべく急いで家まで向かう。
だけどこういうときに限って赤信号でつっかえてしまい
家に着くまでに10分ほどかかった。