君がいたから 陽翔、結菜side
「結菜、結愛なら今、病院にいて蓮がついていてくれているから大丈夫だよ 」
「…うん 」
悲しみに染まった瞳…
だけど、俺の顔はしっかりと見てくれた。
安心させるために結菜に笑いかけながら
横に抱いて、リビングのソファーに座らせる。
今すぐにでも話を聞いてあげたいけど
風邪を引いちゃうから、まず体を温めてあげないと…
結菜に毛布をかけてから、暖房のリモコンを、手に取りスイッチを押す。
「………ごめんね 陽翔 」
「……………」
ソファーの上で結菜にベッタリくっつくと、小さくて震えた声が聞こえた。
俺に迷惑かけたとでも思っているんだろうな
当然俺は迷惑なんて思い頭のすみにもない。
でも、結菜はいつだって
俺や結愛のことを優先するから。
俺は何も言わずに、そっと結菜の背中に両手を回して
抱きしめ、背中を擦る。
そして、少しすると片手だけ,結菜の顔に移動させ目から次々と溢れる涙を拭っていく。