君がいたから 陽翔、結菜side
「でも、絶対治したいし、結愛のことも支えるから
耐えてほしい 」
蓮先生の強い言葉が私の心にも響く。
私だって絶対治ってほしいって思っているし
治るに決まっているよね。
結愛にとって辛いけど頑張ってもらわないといけないし
私も弱気にならないようにしっかりしなくちゃ…
そう思って、何かできることはないかと結愛の様子を注意深くうかがってみる。
すると、蓮先生に抱きしめられながらも、結愛の肩が小刻みに震えてていることに気づいてしまった。
きっと………泣きたいんだろうな。
思いっきり感情を出してほしい…
でも、私のために結愛は我慢して泣くに泣けないみたいだから、今は結愛のことは蓮先生に任せて離れてあげないと………
陽翔の方に視線をおくってから、そっと立つと
それに気がついてくれたみたいで、
陽翔も私の隣にきて手をギュッと握ってくれた。
「俺たちはもういくから、蓮あとは
よろしく。結愛、また結菜といっしょにくるから 」
陽翔がそう言ってくれたから、
ペコリと頭を少し下げていっしょに病室を出ていった。