君がいたから 陽翔、結菜side

「私も結愛を見てて辛いけど、
蓮先生が結愛のことを支えてくれるのが
何よりも心強いです 」


「…そうだな 」


蓮先生のことを信頼しているみたいで
隣にいる陽翔の表情も和らいでくる。


でも、それとは対照的に蓮先生の顔が曇ってきて
頭を下げてしまった。


「俺、なんて力不足ですよ
すみません 」


声も微かに震えているし…

悲しいげな瞳…


弱々しい言葉までも出てきて
いつもと全然違うことは明らかだ。



そんな様子を陽翔が見逃すはずもなく、心配そうに眉を下げて蓮先生を見た。


「蓮、そんなこと言うなんて
何かあったんだろ ? 」


陽翔の問いかけに、口をつぐむ蓮先生…

少し下を向いて悔しそうな…表情をしている。

だけど…少しすると、
私たちの顔をしっかり見てくれてゆっくりと話をする。








< 71 / 111 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop