君がいたから 陽翔、結菜side
「それで、泣いてたらどんどん体が痛くなって、動けなくなって、
蓮にも聞かれたけど、一瞬でも死にたくなったなんて言えなくて、
それでも蓮が優しいから辛くなって蓮にやつあたりをした 」
自分のコントロールもできないくらいのツラさ
しかもいつ終わるかもわからない恐怖だから
当たりたくなる気持ちもわかる。
結愛の弱々しい姿を、
高校生のとき治療をしていたときの自分と重ねてしまって、どうにもならないほど胸が苦しくなる。
なんて言えば良いの ?
簡単に『頑張れ…』なんて声かけられないよ。
結愛はもう誰よりも頑張っているもん…
こんなときなんにも声かけてあげられない………
つくづくダメな親なんて思っていると、後ろに人の気配を感じる。
振り返ってみると蓮先生が頭を下げていた。