君がいたから 陽翔、結菜side
「結愛っ………ごめんな
結愛の気持ち何もわかっていなくて本当に
悪かった 」
蓮先生がきたことに気がつくと、
怯えたように瞳を揺らす結愛。
「蓮…もしかして全部聞こえた? 」
「聞こえたよ 」
蓮先生のハッキリとした声が響くと、
結愛はさらにブルブル身体を震わせる。
なのに、結愛は蓮先生の方にしっかりと目を向けている
もし本当に怖かったり
話すのが嫌だったとしたら、結愛の場合は
顔を背けたりするはず…
結愛だってきちんと蓮先生と話したいんだよ。
やつあたりしたこと謝って、
蓮先生にそばにいてほしい………
そんな気持ちなんだと思う。
だから、話す勇気だけ持って…という意味で
結愛の背中をポンとたたく。
2、3秒ほどすると
結愛がスーッと深呼吸をする、感覚を自分の身体で感じた。
結愛とピッタリくっついているから、
細かい動作もすぐわかる。