俺のボディガードは陰陽師。~第三幕・不穏な悲鳴~
すると、凌憲は目が点になっていたのち、ぷっと笑い出す。
「まさか、伶士がそんな案を持ってくるなんて…変わったね?」
「…そ、そう?」
「ホント。乱暴でエグいお坊っちゃまだこと」
「お坊っちゃま言うな!」
それなら、生徒が動き出す前に、VIPラウンジにいた方が良いと助言を受ける。
帰りのホームルームが終わる前には、ラウンジへ潜入することにした。
そして、凌憲と仁木さんは教室に戻っていき。
時間を見て、俺達も校長室を出ることにした。
「…じゃあ、皇先生、行ってきます」
「こーちょーせんせい、世話になった」
「…こら!敬語を使え!相手、目上の人間!」
すると、皇先生は「ははっ」と笑う。
「いやー。親子だねぇ?二人揃って」
「え?」
皇先生は、もう一回笑った。
「…まさか、橘と君が揃って私の前に現れるなんて…実に運命的だよ」
「…え?先生?」
そして、先生は俺達に深く頭を下げる。
「…どうか、よろしくお願いします」