俺のボディガードは陰陽師。~第三幕・不穏な悲鳴~
すると、そこで授業終了のチャイムが鳴り響く。
本日は5時限で終了だと凌憲が言っていた。
あと数分で、生徒は下校。
このラウンジにも、VIPが来るはず。
「…行くか」
なずなは頷いた後、スマホを確認してブレザーの校章バッジに口を近付けボソッと「14:30、目的地潜入開始」と一言呟く。
すると、耳の無線から「了解どーぞ」と声が聞こえた。
き、聞こえた!この無線。恐らく綾小路室長の声だ!
だなんて、気持ち少し浮かれてしまったが、そこは顔に出さないようにして、早速階段を降りる。
なずなは俺の後を着いて階段を降りてくる。
突き当たりには、革張りのドア。
まるで、昔のスナックのような…。
そして、その左横にはプラスチック製の箱…ではなく、カードスキャナー。
IDカードロックシステムだ。
なんてことはない。
沙羅先輩とここに入る時、沙羅先輩のカードを使って代わりにロック解除してやったことが何度もある。