俺のボディガードは陰陽師。~第三幕・不穏な悲鳴~
操作は手間取ることなく。
お預かりした不正カードキーをスキャンして、聞いておいた暗証番号を入力。
…番号、前と変わってないんですけど。
定期的に変更して、セキュリティしっかりしとけよ。
だから、いとも簡単に破られるんだ…なんて、思いながらも。
ガシャッと鍵の外れた音がして、ガバッとドアが少し開く。
その隙間に手を差し込んで大きくドアを開けた。
「開いたぞ」
「おう」
人目につく前に、二人揃って速やかに中へと侵入。
まずは、中へと身を進めることが出来た。
中へ入ると、すぐそこは…。
「わ…広いな」
なずなが中を見渡してボソッと呟く。
少しポカーンとしている様子だが、無理もない。
まさか、学園校舎の地下に、こんなものが潜んでいるとは思わないだろう。
中は、薄暗くて照明は暖色のダウンライトのみ。
体育館の半分くらいの広さの薄暗いフロアには、所々にソファーが置いてある。
数人大勢で座れるスペースや、二人掛けのソファー。
すでに、数人生徒がいる。
「生徒いるけど…サボり?」
「だろうな」
「キャバレーみたいだな」
「うん」