俺のボディガードは陰陽師。~第三幕・不穏な悲鳴~
各席には、間接照明は置いてあるけど。
ほとんど使わない。
だって、薄暗い方が都合が良いから…いろいろと。
すると、耳の無線から、綾小路室長の声が聞こえる。
『こちら綾小路。…まずは、中を見渡してください。君たちの視線がカメラだからね。どーぞ』
そうだった。
この眼鏡カメラを通して、俺達の視界は録画されているんだった。
考えてみたら、重要任務だよ。
『了解』となずなが一言呟いて、辺りをキョロキョロ見回す。
しかし、「…うっ!」と声をあげて、体をビクッとさせていた。
「どうした」
「………」
無言で恐る恐ると、その方向を小さく指差す。
とても気まずそうな表情をして。
その方向は…。
「………」
…あぁ、見てしまった。
比較的、暗がりのラブソファーに腰掛けた生徒男女。
お互い抱き合って、体をクネクネさせながら、お熱いキスをしている最中…。
「こ、こ、こんな昼間っから!盛ってる!盛ってる!」
「…静かにしろ。ラブソファーにいる男女は大概そういうことをしている」
「…はっ?!…そんな場所なワケ?!」
「………」
…そうです。