俺のボディガードは陰陽師。~第三幕・不穏な悲鳴~
…と、いうか。
「………」
無言で振り向く。
濃厚接触中の男女を見かけては、いちいちリアクションを取っているなずなを、目でモノを訴えるようにじっと見る。
「いちいちリアクションするな。気付かれる」
「わ、わ、わかっとるわ!」
ったく。本当にわかってんのか!
何をピュアぶったリアクションしとるんじゃこのギャルわ!
輝樹の話だと…おまえ、NTR現場目撃しとるんだろ!
キスシーンぐらいでいちいちリアクションすな!
ったく…。
そんななずなのリアクションに首を傾げながらも、フロア内一通り回る。
そして、俺達はどこに座ったら良いか。
再び見回して良い場所を探す。
顔認証システムのある入り口が見えて。
尚且つ、VIPたちの登場がすぐにわかる席。
そうでないと、俺的名案が発動しない。
あと、ダウンライトの傍は避けて、俺達の顔が見えないぐらいの暗がりの場所。
と、なると、この柱の陰にソファーが置いてある場所が良いな。
「…そこに座るぞ」
「お、おう」