俺のボディガードは陰陽師。~第三幕・不穏な悲鳴~
「な、何だよっ!」
そっちから質問しておいて、合わせていた目をぷいっと逸らす。
何だなんだ。
そのあわあわしてるのに、なぜか強がろうとしている感じが、何とも言えず滑稽なんですけど。
…良い気分、そのまま。
ちょっとイジワルしてみたくなる。
「じゃあ、何で聞くの?」
「え?」
「気になってるから、聞くんだろ?エロいこと」
「はっ…」
「このエロなずな」
「…はぁっ?!」
俺の一言にちょいおこの凄んだ返答をしてくる。
勢い余ったのか、バッと席を立った。
出た。負けず嫌いの極み。
「だ、だーれーが、誰がエロだってさ!誰が!…だ、誰にモノを言ってる!あぁ?…このっ、伶士のくせにぃぃ!」
顔をグッと近付けて、ヤンキーのようにメンチ切ってきた。
相当イラッときたらしい。
しかし、怯むことはない。
だって、動揺がめちゃめちゃ滲み出てる。
「俺のくせに?…おまえ、いつからジャイアンになったのよ。…エロジャイアン」
「え、エロではないわ!」
「じゃあ何なんだ?どエロなずなか?どエロジャイアンなずな」
「…やめっ!…このっ!」