俺のボディガードは陰陽師。~第三幕・不穏な悲鳴~
「今日は何やんのー?」
「ほら、先に一ノ瀬さんが行ってるはず」
「…あぁ、あれか」
先ほどより、多目の人数。
ぞろぞろと…10人近いぞ?
しかし、その中に。
「帰り、何時ぐらい?」
「さあ、それは…」
「ったく、おまえとホテル行けねーじゃん」
「ち、ちょっと!」
VIPの親玉的存在、二年の高橋。
その横には…薫だ。
薫とは最近会ってるから、これはある程度隠れないとまずい…!
「そんなおまえには、デコツンの刑再び…!」
「…あほ!来たぞ!」
顔を隠すため、ギャー騒いで立ち上がってるなずなの手を引っ張り、頭を伏せさせる。
「むぎゅっ」と変な声がしたが、そんなの構わず頭を押さえ付け、一緒にソファーの背に隠れた。
連中の声が近付いてくる。
息を潜めて、奴らが通り過ぎるのをそのままじっと待った。
続々と傍を通り抜けて、奴らはやはり…あの扉に向かっている。
誰が何人いるのか、横目で確認。