俺のボディガードは陰陽師。~第三幕・不穏な悲鳴~
『おくすりのにおい、大ホールにある結界に何かいる、あと…わかった。それだけで十分だよ。式神ありがとう』
「…拓狼さんがヨーテリにありがとーだって」
ぼくにかかればー?
こんなのおちゃのこさいさい、敬礼!
…随分とナメた犬だな?
敬礼すな。
すると、ヨーテリはなずなの膝に降り立ち、急に丸くなって寝る体勢になる。
のーてんツルピカハゲ丸に吠えたら眠くなっちゃった。
じゃあねー。
なずなちゃん、愛してるー。
今度はぜったい遊んでねー。
すると、ヨーテリの体がほわっと輝きながら、だんだん透けていく。
みるみるうちに消えていった。
「わかったわかった」と、なずなが答える頃には、もうすでにその姿は見えない。
しかし。
姿は消えていったのに、頭に声が響いてくる。
ぼくがいなくなったからって、なずなちゃんに手をだすなよ?
この下心丸出しヤリ××ヤロー!
最後まで自主規制か!
誠にとんでもない犬だな!