俺のボディガードは陰陽師。~第三幕・不穏な悲鳴~

『おくすりのにおい、大ホールにある結界に何かいる、あと…わかった。それだけで十分だよ。式神ありがとう』

「…拓狼さんがヨーテリにありがとーだって」




ぼくにかかればー?

こんなのおちゃのこさいさい、敬礼!




…随分とナメた犬だな?

敬礼すな。



すると、ヨーテリはなずなの膝に降り立ち、急に丸くなって寝る体勢になる。




のーてんツルピカハゲ丸に吠えたら眠くなっちゃった。

じゃあねー。

なずなちゃん、愛してるー。

今度はぜったい遊んでねー。




すると、ヨーテリの体がほわっと輝きながら、だんだん透けていく。

みるみるうちに消えていった。

「わかったわかった」と、なずなが答える頃には、もうすでにその姿は見えない。




しかし。

姿は消えていったのに、頭に声が響いてくる。





ぼくがいなくなったからって、なずなちゃんに手をだすなよ?

この下心丸出しヤリ××ヤロー!





最後まで自主規制か!

誠にとんでもない犬だな!



< 150 / 492 >

この作品をシェア

pagetop