俺のボディガードは陰陽師。~第三幕・不穏な悲鳴~
「ったく…余計なことするから、体力使っちまったんだ」
なずなが苦笑いしてため息ついたのも束の間。
耳からのノイズ音の後、とうとう綾小路室長からの通信が入る。
『前調査とも一致するし、確証は更に濃いものになった。…いいかい?君たち。15:42、たった今から扉の向こうへ侵入可とするよ?』
これは、とうとう。
中への突入命令だ。
「…はい!」
「了解」
『残念ながら、画像データはまだ届いてないようだ。…なので、橘くんの強引な名案で侵入可です』
「わ、わかりました!…出来るかどうかわかりませんけど…」
『チャンスがあるならやってみて?無理ならロック解除データが届くまで待機。こちらも急いで準備します』
「了解」
二人の声が、揃った。
『では、健闘を祈る。なんてね』