俺のボディガードは陰陽師。~第三幕・不穏な悲鳴~
「…何だ?この音」
同時に、なずなも俺と同じくキョロキョロしている。
…今度は、なずなにも聞こえたのか?
やはり、俺の空耳ではない。
どこからか、この耳障りな音がしてるんだ。
すると、猪狩がため息をついて呟く。
「はあぁぁ…またかよ。また鳴いてるわ。うるせぇ…」
「…どういう意味だ?」
そこをすかさず質問するのが、うちのなずなさんだ。
光り物を持って、また猪狩に近付いてきた。
すると、猪狩はビクッとする。
その表情は、恐怖に怯えるプラス、しまった!と、気まずそうな表情だ。
「この音の正体は何だ?おまえ、知ってるのか?」
「あ、いや、その…」
「いいから言え」
「…ああぁぁ!わかった!わかったから、刃物どけてぇ!」
そして、猪狩の口から。
予想だにしなかったセリフが飛び出てくる。
「…バケモノの鳴き声だよ。バケモノ」
「は…」
バケモノ?!