俺のボディガードは陰陽師。~第三幕・不穏な悲鳴~
「…そんなに聞きたきゃ、教えてやるか?」
そう言って、不気味に笑うのは、高橋だ。
一ノ瀬は知るかと言い放ったのに、こいつは…知ってるのか?
「…そのバケモノは、俺の兄貴を含めて、三年前にいたVIPがとある人から買ったモンなんだよ」
「とある人…三年前?」
「それは誰だかわかんねえ。普通の若いお兄ちゃんだったらしいけどな」
「………」
なずなはしばらく考え込んでいる。
うーんと考えているというよりも…半ば茫然としたような。
「金…払ったのか?」
そう言って、ジロッと高橋を見る。
重く鋭い視線だが、高橋は態度を変えることなくべらべらと喋っていた。
「買ったっつってんだよ。金払ったに決まってんだろ?結構いい額したらしいぜ?」
「…何のために買ったんだ?押し売りされたのか!」
「押し売り?セールスに来たらしいけどな。購入の経緯はわかんねえけど、それから代々こういう使い方をしている」
偉そうにドヤ顔の高橋は、そう説明して、檻を差す。
檻の中の…バケモノと伊藤さんを差しているようだ。