俺のボディガードは陰陽師。~第三幕・不穏な悲鳴~
なっ…!
何だか…高橋だけではなく、その取り巻きの女子たちも、とんでもない発想の勘違いをしているようだ。
そこはさすがに、黙って戦いを眺めている場合じゃない。
「…ち、ちょっと待ってくれ!」
そう思うと、思わず間に入ってしまう。
「それは…それは違う!薫のことが原因で俺は学園を辞めたんじゃないし、それに、凌憲たちは薫に怒ってるワケじゃない!」
薫を背に庇い、咄嗟に反論するカタチとなってしまった。
だって、事実とは少しずれているその点は訂正しておきたいもんだ。
…だが、とんでもない発想軍団の発想は、やはりおめでたい。
「え?…あれー?庇ってるよ?あれだけ散々な目に合わされた女を、庇ってるよ?」
「やっぱり、裕貴の言うとおり、宮内に未練たっぷりなのー?」
「ホントに追い掛けて来たのー?わぁー!…おかしいんじゃない?」
何っ!
なんか、話がおかしい方向に行ってる!
庇ったワケでもないのに…庇ったことになってしまった!