俺のボディガードは陰陽師。~第三幕・不穏な悲鳴~



北桜学園の高等部には『VIP』と呼ばれる軍団がいる。



北桜学園は名門セレブの子たちが通う学園として有名だが。

その中でも、セレブ中のセレブで構成されているのが、その『VIP』という奴らだ。

メンバーとなる基準は、親の学園への寄付金の額。

その情報をどんな手段で得るのかは不明だけど…その寄付金額の多い家の生徒を、VIPに在籍しているメンバーがスカウトして構成される。

全体で六人、七人そこらの軍団。

何を隠そう、兄貴も高等部に在籍していた頃は、この『VIP』のメンバーだった。

VIPは男子で構成されている。女子はレディクラの方に行ってしまうから。




自分なりの《正義》を振りかざせる、選ばれた者たち。

黒でも白と言ったら白にすることが出来る権力を持った、学園の…王様。





「へぇー。親が寄付金たんまり入れてたら、VIPと呼ばれるのか…」

「親が北桜のOBってのが多い」

「…で?セレブだから専用ラウンジ?…はぁー。学校も寄付金頂いてるからってそんなもんを生徒に与えるのか」

「…いや、そのラウンジは、当時のVIPの一人が自腹で作ったんだ」

「は、はぁ?!自腹で地下階建設?リフォーム?!」


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