俺のボディガードは陰陽師。~第三幕・不穏な悲鳴~
なずなの目がどんどん丸くなっていく…。
一般人には理解しがたい発想だよな?
つくづく、自分がどれだけ一般常識からかけ離れたところにいたかわかる…。
「逆に学園側は寄付金たんまり貰ってるから、無断で地下工事されようが何も文句は言えないんだよ。文句を言ったもんなら、その親が出てくるからな」
「は…じゃあ、やりたい放題じゃん」
そう。はっきり言って、あの学園はVIPのやりたい放題だ。
表から見るような、格式高い場所ではない。決して。
「なるほど。自腹で地下工事をしたから、学園側の設計図には記載されていなかったのか。うーん…そこって広いの?どんぐらいの大きさ?」
「部屋もいくつかある。…なずな、何か紙持ってる?」
「…あ、うん。これ」
そう言ってなずながおもむろにポケットから取り出したのは、四つ折りにしたプリントだ。
受け取って中を開いてみると…英語の小テストの答案なんだけど。
「おまえ…こんなもんポケットに入れとくな」
「…やかましい!」