俺のボディガードは陰陽師。~第三幕・不穏な悲鳴~
「…ごめん」
わざと視線を逸らす、その俯きがちな顔は口を尖らせている。
バツが悪そうに。
「わかればいい。わかれば」
「…うん」
深く頷いて。
顔を上げ、前を向く。
その視界に入れたのは、檻の傍にいる高橋や、俺やなずなに地に座らされた野郎どもだった。
「…諸君」
何だその言い方は…と、ガクッときそうになったが、さっきの激怒状態は何処かへ消え去ったもんだと思ってホッとする。
そして、一歩前に出て腕を組み、いつものように偉そうに立ち振舞う。
「…てなわけで、先程からの一連の自供、やり取りはしっかりと撮影、動画に収めているので、悪しからず」
「は…?」
言われた奴らは、呆気に取られた後、ざわざわし始める。
いきなりのカミングアウトだ。
俺も少しビックリする。
「撮影?動画?…何のため?」
「自供って…」
「…だから!…私は警察の嘱託捜査員だと言ってるだろが!…これは映像証拠になる。取り敢えず任意同行で取り調べだ」
すると、向こうの方で狂ったような高笑いが聞こえる。
「…ははっ!…あはははっ!まだそんなハッタリかましてんのか!」
またしても、高橋だ。