俺のボディガードは陰陽師。~第三幕・不穏な悲鳴~
こういう質問されたら、こう疑問を持つのは当たり前だけど。
まさか…な。
すると「…わかった」と、その紙を閉じる。
「有力な情報ありがと。謎が解けた」
なずなは「じゃ」と、手を軽く上げて、その場から立ち去りかけるが。
(………)
「待て。待て待て待て」
「…ん?」
呼び止めると、足を止めて再び振り返るが。
少し驚いた表情をしているのに、ガクッときた。
こっちから勝手に情報を引き出しておいて。
おまえは勝手に話が終わったかもしれないが。
俺はまだ終わってない!
「何の謎が解けたんだ?」
「へ?」
「おまえは勝手に謎が解けたかもしれないけど、こっちは謎だらけだよ」
「は…」
ヤツは表情そのまま固まっているが。
こっちはこっちの謎をぶつける。
「北桜のVIP専用ラウンジがどうしたんだ?」
「あ…」
問い詰めると、すぐに言葉が出てこない様子だ。
しかし、少し考えたのか固まっていた表情が真顔に戻る。
「いや、何でもないんだ」
何でもない?