俺のボディガードは陰陽師。~第三幕・不穏な悲鳴~
敵に相対する力を持ってない俺に、何が出来るか。
これが、考え抜いた結果。
俺の言うとおりに、VIPやレディクラたちは俺や綾小路室長の傍にわらわらと戻ってくる。
すると、やはり。
宙に浮いていたコウモリたちも、俺達を取り囲むように範囲狭く集まりだした。
「橘くん…グッジョブですよ!」
状況が変わってきたのがわかったのか。
綾小路室長はニッと笑い、手のリボルバーをグッと力を入れて握り締める。
すると、銃を持つ室長の前腕がオーラ弾と同じような光を灯していた。
その光、オーラは銃に少しずつ吸い込まれていく。
「皆さん、耳を塞いで下さいよ?…霊光波動…」
そして、その銃口をコウモリの集団に向ける。
「…『霊弾(ショットガン)』!!」
慌てて両耳を塞ぐと、ドォーン!と、大砲のような銃声音が耳を襲う。
鼓膜だけではなく、地面から空気までビリッと震えていた。
銃口からも、今までのオーラ弾の何倍もの大きな砲撃が繰り出される。
狭い範囲に固まっていたコウモリの集団を、あっという間に消し去った。