俺のボディガードは陰陽師。~第三幕・不穏な悲鳴~
なずなが戦っている時や、技を繰り出す時に見えるオーラは、いつも白やピンクとか明るい色なのに。
今は…黒い?
そして、メラメラとした炎のような。
まるで、黒い炎だ。
(………)
何だか…すごく嫌な予感がする。
「…なずなっ!そこから降りなさい!そいつから離れなさい!」
彼に銃口を向けたままの綾小路室長が、焦ってなずなに呼び掛けているのに、なずなは返事をしない。
焦ってる?…綾小路室長も、何かただならぬ違和感を感じているのだろうか。
首を取られている上に、殺気を向けられているにも関わらず、彼はなずなに平然と話し掛けている。
「…でも、君に僕を倒せるかな?可愛い陰陽師さん?…『神童』でもないのに」
すると、なずなの黒いオーラが一層吹き上がる。
「…形振り構わなきゃ、何でも出来んだよ世の中…」
「へぇ?…甘いね。そのうち死んじゃうよ?」
「…死ぬ時は、おまえも道連れだ!」