俺のボディガードは陰陽師。~第三幕・不穏な悲鳴~

その時、僅かにだが。

空からの重圧をズンと体に感じた。



天が落ちてくるような…?



(………)



上を向いても、夜空しかなかった。




光の帯は一層と量が多くなっていき、範囲を拡げていた。

拳から立ち上る、黄金の火柱のように。




「…出でよ、守護神」




そして、天に昇るような黄金の火柱は、その光を増す。

視界が奪われそうなほどに。




「天空に舞え…『迦楼羅沙那王』」




光が、弾けた。




…しかし、その光、火柱の中に。

人影を見る。



誰か…いる?

火柱の中に?



まさか…守護神、ガーディアンの姿か?



ガーディアンとは、すなわち神。

神が、そこに…!

と、思うと息をのんでしまう。



と、思ったら、火柱の中からその人影は飛び出してくる。

勢いをつけて飛ぶように。



そして、姿を現したのだった。



艶のあるブロンドの長い髪に、青い大きい瞳。

歳が俺と同じくらいか下か、というぐらいのあどけなさの残る少女だ…。

しかし、出で立ちがミニスカートに女物の軽い鎧…まるで、ファンタジーの世界の住人だ。



そして…。



《…おっけー!玲於奈っ!》



神が…おっけー?


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