俺のボディガードは陰陽師。~第三幕・不穏な悲鳴~
ガクッとする。
…神って、もっと厳かで格式高いもんなんじゃないの?!
それが「おっけー!」なんて。
某多国籍ハーフモデルじゃあるまいし…!
飛び出して宙にいるガーディアン少女を見上げて、もさ男の玲於奈は呼び掛ける。
「…早速お願いします、沙那ちゃん!一撃必殺、仕事は手早く!」
《おっけー!いいよ?》
そう言って、神だと考えられるブロンド美少女は、宙に浮いたまま、両手を開いて翳す。
くるんと右回りをすると…その姿を変えていた。
黄金の翼を翻す。
一見、鷲だけど…鷲よりも翼やシルエットはなめらかでスマートだ。
何より、全身黄金。
黄金の鳥…。
「さあ、行きますよ?金翅鳥…」
玲於奈は、腕を前に伸ばして指差す。
標的は、現在なずなの術による、がんじがらめの拘束から逃れようと、黒い翼をバタつかせている…彼。
依然、なずなとの攻防を続けていた。
少女から姿を変えた、黄金の鳥は鳴き声をあげる。
高く、綺麗な歌声のような、鳴き声。
「なずなサンっ!退けてください!……『迦楼羅飛炎翔』!」