俺のボディガードは陰陽師。~第三幕・不穏な悲鳴~
すると、向こうから綾小路室長がのらりくらりとやってくる。
「あちゃー。やっぱり霊力底付いてたんだ。頑張ってたもんなー」
「エエ。でもいきなり過ぎるし、こんな白目じゃ美人が台無しデス」
「美人の術者って何でエネルギー切れすると、白目剥くの?神田さんもそうでしょ」
「美人の謎デス」
二人して、なずなの顔を覗き込みながら、ほのぼのと談笑を交わす…。
何でそんなほのぼのしてんだよ…。
倒れた時、ゴン!って音したぞ?
まさか、後頭部打ったんじゃないだろな。
思わず、なずなの頭を抱き上げて確認してしまう。
流血の様子はない。よし。
…こうして、一悶着はこれで終わり。
なずなの沈没による、謎の白目で終わり。
こんなこと、ありますか…。