俺のボディガードは陰陽師。~第三幕・不穏な悲鳴~
だとしたら、少し報われたのだろうか。
本来の目的のひとつ、ヤツの役に立つこと。
目的達成出来たのだろうか…。
…結果が結果なので、素直に喜べないけど。
有難いお言葉は、有難く頂戴することにした。
「まあ…愛のチカラですかね?」
「は…」
ギクッとして、運転中の綾小路室長の顔を伺うが。
ニヤニヤニヤニヤしながら、前を向いている。
げっ…これって。
「こんな陰陽師の依頼に着いてくるなんて、余程なずなのことが好きか、オカルト好きで頭がだいぶおかしくなっちゃってるかのどちらかでしょう?」
「………」
バレてる…。
俺って、そんなにわかりやすいの?
しかも、聞き覚えのあるセリフだ。
ママという名のおっさんに言われた内容とほぼ一緒…!
「それに、玲於奈にガンくれちゃってたでしょ?素直でいいですね?」
「…えっ!」
そんなとこまで!恥ずかしい…!
「まあまあ、そこは安心して?玲於奈はなずなのパパの後輩みたいなもんで、なずなとは親子みたいなもん。それに、40のおっさんが女子高生に手を出したら犯罪に近いですよ」