俺のボディガードは陰陽師。~第三幕・不穏な悲鳴~
「…しかし、とうとうVIPに終わりが来たか。ざまあない。元々あっちゃいけない集団だったんだよ」
「…兄貴?」
「…麗華が学園を辞める理由になったVIPなんて…無くなればいい。よかったんだ」
「…え?」
麗華さんが…学園を辞めた理由?!
VIPが原因なのか…?
「…兄貴、それ、どういう…?」
急に胸がドキドキし出した。
麗華さん、俺と同じく高等部には進学せず、公立高校を受験して学園を去った。
VIPが原因って…何かされたのか?!
兄貴の表情は陰のあるどす黒いままだ。
そのまま、続きを語る。
「…麗華に5つ上の兄貴いるの、知ってる?」
「あ。うん。洋平さんだっけ…?」
「そう。…何を隠そう、VIPの創始者は、その洋平さんだ」
洋平さんがVIPの創始者?
VIPを作ったのは、麗華さんのお兄さんだったのか!
「…俺達が中等部に進学した時は、すでに高等部はVIPが支配していて、好き放題やっていた。もちろん、麗華もそれに気付いていて…」