俺のボディガードは陰陽師。~第三幕・不穏な悲鳴~
きっと全人類手を取り合えるように
★★★
入試の三連休も終わり、金曜日。
久々の学校がある朝は、雲ひとつなく晴れていた。
日差しがいつもより暖かくて、足元の踏み固められていた雪も溶けていて、水溜まりを作り。
春が近いことを、感じさせられる。
「お疲れ」
「…お。お疲れ」
昼休みに、なずなと廊下で偶然出くわす。
いつものように、軽く挨拶をするが。
(………)
違和感が少々あって、思わずなずなを凝視してしまった。
いや、目の前のなずなは、いつもの紺のブレザーに、中にいつものグレーのニット、いつもの青いチェックのスカートという、いつもの星天高校制服スタイルで。
メイクも、いつも通り濃くて。つけまつ毛ももちろん付けていて。
目にした時は、やっぱこっちの方が安心するな。なんて思ったんだけど。
「…髪、今日ストレートなんだな」
髪型だけ、いつもの巻き髪ではなく、潜入捜査時と同じく真っ直ぐな艶々のストレートだった。
それを指摘すると、ピクッと眉をひそめる。
「うるさい。寝坊して時間がなかったんだよ」
「ふーん…」
入試の三連休も終わり、金曜日。
久々の学校がある朝は、雲ひとつなく晴れていた。
日差しがいつもより暖かくて、足元の踏み固められていた雪も溶けていて、水溜まりを作り。
春が近いことを、感じさせられる。
「お疲れ」
「…お。お疲れ」
昼休みに、なずなと廊下で偶然出くわす。
いつものように、軽く挨拶をするが。
(………)
違和感が少々あって、思わずなずなを凝視してしまった。
いや、目の前のなずなは、いつもの紺のブレザーに、中にいつものグレーのニット、いつもの青いチェックのスカートという、いつもの星天高校制服スタイルで。
メイクも、いつも通り濃くて。つけまつ毛ももちろん付けていて。
目にした時は、やっぱこっちの方が安心するな。なんて思ったんだけど。
「…髪、今日ストレートなんだな」
髪型だけ、いつもの巻き髪ではなく、潜入捜査時と同じく真っ直ぐな艶々のストレートだった。
それを指摘すると、ピクッと眉をひそめる。
「うるさい。寝坊して時間がなかったんだよ」
「ふーん…」