俺のボディガードは陰陽師。~第三幕・不穏な悲鳴~
ストレートもかわいいけど。
「寝坊って、昨日何してたんだよ」
会話の流れで聞いてみる。
「んーと…みっちょとむーと久々に、お茶して買い物して、お茶して買い物して、焼き肉食べて…」
「………」
お茶と買い物の繰り返し…随分充実してるな。
「…で、帰りに警察本部寄ったんだ」
「警察…?」
そうだ。忘れてはいけない。
俺はあの時点でお仕事終了だったが。
事務所で依頼を受けたなずなは、まだ後処理が残っていたんだ。
「…まだ片付かないの」
「そりゃあしばらく片付かないさ。なんたって、ドラッグ所持がデカい」
「…魔獣所持の方は?」
「それは、昨日片付いた。だから私も昨日で任務完了。…で、夜中に魔獣がお帰りになった」
「お帰り?…どこに?」
「どこにって…そりゃ魔獣の故郷は、魔界だよ。傷も弓削先生が回復してくれたし、魔力照合も調査も全部終わり。だから帰った」
「随分早いな。三日で?」
「早く終わらせて帰さないと、弓削先生が魔が差してイタズラ始めたら困るから。みんなの立ち会いで、弓削先生の術で魔界に返した」
「………」