俺のボディガードは陰陽師。~第三幕・不穏な悲鳴~
血液が半分無い状態で、普通じゃ死んでるはずだけど。
血液に溶け込んだ妖気のおかげで、生命機能が維持出来ている?
でも、体内が妖気に侵されているのには変わりはないから、やはり命の危機で。
生命機能を維持しているその隙に、輸血をバンバンしまくるのと平行で、血液から妖気を取り除くって?
すげえ。
医療と陰陽術のコラボ。
菩提さんもすごいこと思い付くな。
…でも、そんな呑気なことを言ってる場合じゃない。
予断は許されない状況で、若者一人の命がかかってるんだ。
知り合いがこんなカタチで危篤だなんて…。
他人事ではない…。
「…と、ガイシャの容態は置いといて。次にガイシャの足取りを辿り、容疑者の特定のために警察は捜査を開始。発見現場から自宅、学校などを調べたんだけど…」
そう言いかけて、なずなはまたタブレットを操作している。
「学校の任意で警察が調査したんだ。そしたら…」
そこを首を突っ込んで覗き込むと…また、さっきの学校内の見取り図が登場した。
高等部校舎側にいくつかの赤い×印が付いている。
「この×印、妖気を探知した箇所」