俺のボディガードは陰陽師。~第三幕・不穏な悲鳴~
そして、「ごゆっくりー!」と母さんは退室していき。
入れ違いに、忠晴が俺のウニのカルボナーラを持ってくる。
みんなはもう食べ終わったらしく、俺だけ一人、パスタ食べながらお話が始まった。
もちろん、今旬の話題は、これ。
「…ちょっとちょっとちょっと伶士ー!北桜来るなら、私に連絡ちょうだいよー!何で凌憲だけ伶士と会ってるのー!」
左隣に座る紅愛が、今度は俺を捲し立て始めた。
「や、それは…」
「何で言えないのー!未来の嫁でしょ!」
「…まだそれ言ってんの」
「言うよー!伶士ヘタレだもん。結婚出来ないと思うから、哀れみで結婚してあげるって言ってんの!」
「………」
紅愛、相変わらずヒドイ。
ヘタレだなんて…。
「…しかし、まさか田丸さんの件で警察がそう動いてたなんて。今まで知らんぷりだったのによ」
「圧力に屈しない人もいるってことだよ。だから、今回は特別班?綾小路さんの存在が有り難かった。月島先生と陰陽師さんには田丸さんの命も救ってもらったし…」
凌憲がしみじみと安堵の表情を見せて、息をつく。