俺のボディガードは陰陽師。~第三幕・不穏な悲鳴~
それは、校舎西側一階の廊下に集中しているのがわかる。
これ…VIP専用ラウンジの真上?
「この箇所に妖気が集中して探知することが出来た。しかも真下から上に伸びるように。結界に阻まれているからか何者か特定が難しいらしい」
「VIP専用ラウンジに、妖気…?」
先の沙羅先輩の件を思い出す。
まさか、VIP専用ラウンジで、あんな…魔族がいるのか、もしくは魔族との取引とか?!
すると、なずながさっきの答案を開いて、テーブルのタブレットと並べる。
「位置的にはこんな感じかな」
タブレットで開いている見取り図と、俺が書いた見取り図の位地を合わせて見ているようだ。
「…ここは」
赤い×印が最も集中している箇所の真下は…VIPしか立ち入ることの出来ないスペース。
顔認証セキュリティシステムの扉の向こうだ…!
「根源は、恐らく地下。そう判断して、 地下の調査も学校側に要請したんだ。そしたら…」
その後の展開は…何となくわかる。
「…どうやら、その地下階には生徒しか入れなくて、大人は入れないんだってよ。先生達も入ったことないって」
「やっぱり…」