俺のボディガードは陰陽師。~第三幕・不穏な悲鳴~

「って、やられたからって逆に猪狩イジめんなよ?」

「まさか。するワケないしょ」

「…そーゆーことで、早速!猪狩くんのお祖父様のベビーホタテ漁の見学に、猿払町へ行きたいですわ!お父様の水産加工販売会社の経営テクのお話も聞きたいですし!」

「………」

早速、舞絵の社会科見学講演会好きの餌食になるか、猪狩。



そして、一年のレディクラも、学園に姿を見せてない。

あの部屋でドラッグを所持していたことや、あの日の件、警察での取り調べにショックを隠せなかったらしく。

退学ではなく…休学。

実際病院に入院しているのもいれば。

薫は…自宅療養中だった。



実は、昨日。

凌憲と舞絵が、薫の様子を見にわざわざ自宅を訪問していた。

カトレア会と生徒会、手分けしてそれぞれ一年レディクラのお見舞いに行ったというのだ。



薫は、憔悴しきっていたようだ。

自宅で看病しているお母さんの話によると、ろくに食事も出来ずに、睡眠も取れていないらしい。

そんな中、少し会って話を聞いてきたという。


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