俺のボディガードは陰陽師。~第三幕・不穏な悲鳴~

「さっき、頼智さんが来たんだ」

「…え?兄貴が?」



凌憲だけではなく、みんなも頷いている。



「今回のことについて、私達に話したいことがあると、わざわざここへいらしてくれたんです」

「…え?何を?」



…俺が帰ってくる少し前に。

兄貴がこの部屋に来た。



そして、カトレア会のみんなに。

なんと、頭を下げた。



今回の件について。

VIPのOBとしての、謝罪。




今回の件も、今までの件も。

わかっていながら、止めることが出来なかった。

本当に、申し訳ない。




兄貴が謝罪?…嘘。



…そして、みんなに一言、いや二言添える。



『ドン底まで落ちて、何も無くなってしまったら、新しいモノを作って這い上がるしかない。…だから』




俺に告げた内容のことと同じこと。




『…だから、残された君たちカトレア会や、生徒会らみんなが奮起してくれることを願う。君たちなら、きっとやってくれると思ってるから』



それと。



『今後の高等部が、輝かしい未来を送れる学園を造ってほしい。…全人類、手を取り合えるような学園を』



そして、出来ることがあれば何でも協力すると約束をして。

兄貴は、去った。


< 374 / 492 >

この作品をシェア

pagetop