俺のボディガードは陰陽師。~第三幕・不穏な悲鳴~
「全人類…?」
「全生徒、って言いたかったんだと思うけど?」
「ボケか…」
「頼智さんらしくていーじゃん?」
「あはははっ!」
みんなの中で笑いが起こる。
兄貴ってば…。
…いや、これは沙羅先輩の受け売りだ。
パクったか。
「…でもさぁー?」
一番腹を抱えて笑ってた紅愛が、笑いをまだ残しながらも話し始める。
「…全人類手を取り合える勢いで、やっていきたいね?これからの私達。…全生徒だけどさ?人類皆ファミリー?!…あははっ!」
まだ笑うか。
いや、仕方ない。
だって、兄貴のボケだもん。
パクりのボケ。
「…だから、伶士。心配しないで?大丈夫だから」
「紅愛…」
そう言って、俺の目をじっと見つめて、頷いている。
「紅愛の言うとおりだよ、伶士」
「凌憲…」
「大丈夫だよ。学園のことも、宮内さんのことも、全部僕達に任せて欲しい」
「まぁーっ!凌憲まで宮内宮内って!この私を妬かせるための愚策ですか?!」
「何言ってんの?舞絵だって、今後レディクラ復活させるために、OGさんから昔の話聞いて回ってるんだろ?…宮内さんが、復学した時のために」
「舞絵…」
「…手伝ってやっても悪くありませんということですわ?!」