俺のボディガードは陰陽師。~第三幕・不穏な悲鳴~
「警察の要請だから協力しろという先生もいれば、いやいやあそこは絶対触れてはならないだの、親が出てくるだの言う先生もいて、そのうち先生同士でモメちゃったらしい」
確かに。
寄付金たんまりくれる親の子供の機嫌を損ねるとなれば…という考えの先生が多い学園だ。
あのVIP専用ラウンジに警察を立ち入らせるなど、もっての他だと考える先生もいるだろう。
「…それに、教員誰一人として、表面的な態度しか取らないって。ガイシャの聞き込み行っても、『生徒会役員で優秀で事件に巻き込まれるような生徒ではないと思ってました』の一点張りだってさ、みんな。さすがに不気味だって言ってた…」
「………」
…だろうな。
あそこは、そういう学園だ。高等部は特に。
まるで、触らぬ神に祟りなしかのように。