俺のボディガードは陰陽師。~第三幕・不穏な悲鳴~
ホッとするのか、ガッカリするのか。
また、何とも複雑な気分。
「なずぽよって運動神経あるんだね。ギャルなのに」
「あぁ。だいぶ驚いたけど」
「…ねぇ、伶士くん?」
「…ん?何?」
何となく、また見つめられている。
黒目がキラキラと光った、可愛く整った顔立ちでじっと見つめられると、その気はなくてもドキドキさせられる。
男の悲しい性…。
しかし、一層ザワつく質問をされる。
「伶士くんって…なずぽよと仲が良いって、ホント?」
「…えっ?!」
「噂で聞いたんだけど…」
噂…?
それ、どこ発の噂?
って、俺となずなは廊下で立ち話することもあるから、それを見ての話だろうか。
「うん、結構話はするけど」
事実そのままの返答をする。
すると、御堂さんは「ふーん…?」と、意味ありげに相づちをする。
え。何?その反応。
まるで、勘繰られているような。
「え。何?」
「なずぽよと良い感じになってるって噂だけど…まさか、だよねー?」
「えっ…?」